はじめに
「INFP」や「ENFP」など謎の4文字の羅列を聞いたり見かけたりしたことはありませんか?
韓国人気アイドルグループBTSをはじめ、日本や韓国の若者を筆頭に注目を浴びているMBTI診断。
これらの4文字のコードは、75年以上使用されている心理学的手法であるマイヤーズ ブリッグス タイプ指標(Myers-Briggs Type Indicator)を表している可能性が高いです。
MBTIによって自分自身の長所や短所の把握には勿論のこと、ビジネスやプライベートにおけるパートナー探しにおいても活用されており、「汝自身を知れ」とも言われるように、自己を俯瞰するために適している分析ツールの一つとして、企業からも、特に人材派遣関連企業から注目されています。
では、MBTIの結果が示す性格タイプは何を意味するのでしょうか?
またそれを自身に適用した際に何が出来るのでしょうか?
この広く使用されている性格テストについて、
そしてその結果が人生やキャリアの決定にどのように役立つのかを学んでいただければと思います。
MBTIとは?
MBTIとはどういったツールなのでしょうか?
MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)とは、長所や短所を把握するための「自己分析」の一つで、
自己申告式のアンケート型のテストとなっています。
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MBTIは、1940年代にイザベル ブリッグス マイヤーズ(Isabel Briggs Myers)とその母親、キャサリン クック ブリッグス(Katharine Cook Briggs)によって初めて開発され、心理学者カール ユングの心理タイプ理論に基づいており、彼女たちの財団もMBTIを次のように述べています。
つまりMTBIは、実際的な方法で個人の性格タイプを明確にし、理解を与えることを目的としています。
実際に、マイヤーズ氏とブリッグス氏はまず友人や家族にテストを行ってデータを収集し、質問方法を繰り返し議論し、各回答を比較検討する方法を決定しました。 1951年には、45の医学部の5,000人以上の医学生がMBTIを利用して、専門とする医学分野を決定しました。これ以来、このアンケートは職場内外の人々が自分自身や周囲の人となりを知るために活用されています。
MBTIの活用方法、3つのセクターとは?
ツールは活用方法が重要になってきます!
MBTIは主にビジネス、教育、パーソナルデベロップメントの3つのセクターで有効に活用できます。
※パーソナルデベロップメントとは、自己改善や自己成長を目指す活動のこと。
以下にそれぞれの活用例も併せて紹介します。
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ビジネス領域において
ビジネスにおいてMBTIは、チームの相互理解を深め、効率的なコミュニケーションを促進するツールとして利用されます。
例えば、リーダーシップ開発プログラムでは、管理職が自身の性格タイプを理解し、異なるタイプの部下を効果的に管理するための戦略を学びます。
また、チームビルディングセッションでは、メンバー間の性格の違いを明らかにし、より協力的なワークプレイスを構築するための理解を深めることができます。
これにより、個々の強みを活かし、チーム全体の生産性を向上させることが目指されます。
教育領域において
教育領域では、MBTIは学生や教育者の個々の学習スタイルや指導法を理解し、カスタマイズするために活用されます。
例えば、学生が自身の性格タイプを知ることで、効果的な学習戦略を開発し、教育者は異なるタイプの学生に対応するための教授法を調整することができます。
これにより、学生の参加と学習効果を高めることが目指されます。
パーソナルディベロップメント領域において
パーソナルデベロップメントの領域では、MBTIを使って自己理解を深め、個人的な成長を促進するために活用できます。
MBTIを通して客観的な評価軸の一つとして自分の性格タイプを知ることで、自分の強み、弱み、好み、そして改善すべき点についての洞察を得ることができます。
これにより、キャリアの選択、人間関係の改善、ストレス管理の方法など、さまざまな人生の側面においてより意識的な選択をすることが可能になります。
MBTIの分類を詳しく解説!
実際はどのように分類されるのでしょうか?
MBTIには具体的に16の性格タイプがあり、そのすべてに、その人が最も一致する4つのスケールの各側の文字が含まれています。
文字は常に同じ順序に従い、スケールは以下の文字で省略して表記されます。
4つのスケールがそれぞれ二分されているので、2×2×2×2=16パターンとなります。
また、MBTIの分類は以下の通りです。
- 【I or E】内向型と外向型
- 【S or N】感覚型と直観型
- 【T or F】思考型と感情型
- 【J or P】判断型と知覚型
各分類方法についてはこちらに説明します。
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【I or E】内向型と外向型
興味・関心の方向に関して、内向型(Introversion)を「I」、外向型(Extraversion)を「E」として二分します。このスケールは、人がどこに注意を向け、どのようにしてエネルギーを得るのかを理解するのに役立ちます。内向型は外向型の対極にありますが、内向的であることは、必ずしも内気であることと同じ意味ではありません。
内向型とは内省的、外向型は社交的とも言い換えることが出来、ベクトルが自己に向くのか他者に向くのかといった違いがあります。
外向型の一般的な特徴は次のとおりです。
- 社交的な交流を楽しみ、その結果としてより活力を感じる
- 社交的で行動志向になる傾向がある
- グループでも安心できる
- 人気がある、または大勢の友達グループがいる
- 行動を起こす前に何かを考え直さない
次に、内向型に共通する特徴は次のとおりです。
- 思考を重視する
- 引っ込み思案になる傾向がある
- 考えすぎたり熟考したりして安易な行動を回避する
- 外の世界から隔絶された感覚(拒絶とは異なる)を持っている
【S or N】感覚型と直観型
ものの見方、情報の収集方法について、感覚型(Sensation)を「S」、直観型(Intuition)を「N」として二分されます。このスケールでは、人々が周囲の世界から情報をどのように取り入れているかが分かります。 感覚型は現実主義で事実ベースで行動するのに対して、直観型は本質主義で概念や本質の意義を重視した行動を意思決定の指針とします。
『直観』と、「とりあえずこれでは?」という『直感』とは異なる点に注意が必要です。
感覚型の一般的な特徴は次のとおりです。
- 現実に基づいて行動する傾向
- 自分の感覚と実践的な経験から学べることに依存する傾向
- 様々なイベントの正確な出来事を記憶できる
- 事実に基づいた問題解決を提示する
- 現実的な「収益」アプローチを好む
- 言葉や記号よりも経験を重視する
- 事実を分析しすぎて潜在的な可能性を見落としてしまう
次に、直観型に共通する特徴は次のとおりです。
- 周囲の世界の印象に依存する傾向がある
- 結論を下す際に内なる感情によるバイアスの影響を受ける
- 「行間を読む」力がある
- 新しい、異なる経験への興味がある
- 考えられるシナリオの間を行き来する
- 生きた経験よりも印象、比喩、象徴を重視する
- 可能性を現実にすることの難しさに対する理解がある
【T or F】思考型と感情型
各出来事や問題に遭遇した時の判断の仕方について、思考型(Thinking)を「T」、感情型(Feeling)を「F」として二分されます。このスケールを使用すると、人が五感に関連する情報に重点を置くのか、それともパターンや解釈に重点を置くのかをに対しての理解を補完として役立ちます。
思考型は論理を重要視するのに対して、勘定方は文字通り自他の感情を判断基準として重要視します。
感覚型の一般的な特徴は次のとおりです。
- 論理(ロジック)が重要な分野を楽しむ
- エラーや不一致、矛盾に気づく
- 問題に対する論理的な解決策を探す
- 公平であり、事実や客観的な情報に基づいて意思決定を行う
- 直接の真実を伝えることが正しいと信じている
- 必ずしも人々の感情や経験を考慮しているわけではない
- タスク指向であり、無関心または無関心に見える
次に、直観型に共通する特徴は次のとおりです。
- 人やコミュニケーションの分野を楽しむ
- 調和を望み、対立すると緊張する
- 人への気遣いを持つ
- 思いやりがあり、感情に基づいた意思決定を行う
- 人々の感情を大切にし、ニュースを機敏に伝えることを信条とする
- 難しい真実を常に直接伝えるとは限らない
- 間接的、理想主義的、または感情的であるように見える
【J or P】判断型と知覚型
外界への接し方について、判断型(Judging)を「J」、知覚型(Perceiving)を「P」として二分されます。このスケールは、人がより構造的な生活を好むかどうか、またはより柔軟なライフスタイルを受け入れるかどうかを評価できます。
判断型は組織化された中での行動を好み、知覚型は規律にとらわれない自由な行動を好みます。
判断型の一般的な特徴は次のとおりです。
- 物事や計画を決めていくことが楽しい
- タスク設定および消化指向で、既に決まっていることを好む傾向
- ToDoリストを楽しむ
- 「遊ぶ前に仕事をする」という姿勢を持つ
- 急いだり先延ばししたりしないように事前に計画を立てる
- 目標志向性は高いが、厳格で焦点が狭いために情報が欠けていることがある
- 指示に対して忠実に実行する
次に、知覚型に共通する特徴は次のとおりです。
- オープンマインドで、発想や理論を柔軟に受け止める
- カジュアルを好み、計画性を重視しない
- 仕事と遊びを組み合わせる
- 爆発的なエネルギーで生産性を高める
- プレッシャーや締め切りによってさらなる刺激を受ける(本番・土壇場に強い)
- 難しい意思決定が出来、自発的に行動する
16タイプの性格と適合するビジネスジャンルを徹底解剖!
16タイプの性格と適合するとされるキャリア・ビジネスジャンルの代表について記述します。
実際に適合しないと思っていても上手くいく場合もあれば、逆も然りですのであくまでそういう傾向になりやすいという程度に留めていただくのが良いかもしれません。
こちらの順番で、タイプを列記していきます。
- 1文字目:【I or E】内向型と外向型
- 2文字目:【S or N】感覚型と直観型
- 3文字目:【T or F】思考型と感情型
- 4文字目:【J or P】判断型と知覚型
各タイプの特性と適合キャリアはこちらをご覧ください。
ISTJ:管理者
特徴
- 静かで真面目な傾向がある
- 現実的、責任感があり、実践的
- 信頼と徹底によって成功を収める
- 秩序と組織化を好む
適合するとされる仕事
- 会計士
- ビジネスアナリスト
- 物流企画職
- エンジニア
- 弁護士
- 税理士
ISTP:巨匠
特徴
- 静かで繊細で優しい
- 自分の価値観と自分にとって大切な人たちにコミットする
- 一人でいることを楽しみ、自分のペースで仕事をする
- 紛争を嫌う
適合するとされる仕事
- 機械工学者
- 科学捜査研究員
- ソフトウェア開発
- 企画立案者
- マーケター
- Webデザイナー
- 動画編集者
ISFJ:擁護者
特徴
- 静かで良心的
- 義務を果たすことに尽力する
- フレンドリーで誠実、そして他人の気持ちを思いやります
- 家庭や職場環境の秩序と調和を大切にする
適合するとされる仕事
- 看護師
- 社会福祉士
- 教育者
- テクニカルサポート
- 製作アシスタント
- バックオフィス
ISFP:冒険家
特徴
- 寛容、柔軟、論理的
- 問題に対する実行可能な解決策を迅速に見つける
- 原因と結果に興味がある
- 効率を重視する
適合するとされる仕事
- アーティスト
- デザイナー
- 音楽家
- 企画職
INTJ:建築家
特徴
- 独創的な考え方を持ち、目標を達成する意欲のある人
- イベントのパターンを特定して説明の視点を決定する
- 懐疑的で独立心が強い
- 自分自身と他人に対して高い基準を維持する
適合するとされる仕事
- 科学者
- エンジニア
- プログラマー
- 経営者
- プロジェクトマネージャー
- 編集長
- クリエイティブディレクター
- マーケター
INTP:論理学者
特徴
- 理論的、分析的、懐疑的
- 興味のある事柄について論理的に説明することに興味がある
- 社会的交流よりもアイデアを重視する
- 問題解決者
適合するとされる仕事
- 科学者
- 数学者
- プログラマー
- システムアナリスト
- 情報セキュリティアナリスト
- テクニカルライター
INFJ:提唱者
特徴
- 公益への奉仕を重視する
- 洞察力があり、他の人の動機を学ぶことに熱心である
- 人間関係や考え方に意味や繋がりを求める傾向がある
- 自分たちの価値観に忠実に取り組む
適合するとされる仕事
- カウンセラー
- 心理学者
- ライター
- 芸術家
- 企画立案者(プロジェクトマネージャー)
- 司書
INFP:仲介者
特徴
- 理想主義者、好奇心旺盛、順応性が高い
- 自分の価値観と自分にとって大切な人たちに忠実である
- 他者を理解し、その可能性を最大限に発揮できるよう支援することに熱心
- 自分の価値観に沿った人生を送ろうとする
適合するとされる仕事
- コピーライター
- アーティスト
- カウンセラー
- 教育者
- UX/UI デザイナー
- 映像編集
ESTJ:幹部
特徴
- 実践的で、決断力があり、組織的である
- 可能な限り最も効率的な方法で結果を達成することを重視する
- 計画と決定を迅速かつ強力に実行する
- 自分自身と他人に対して明確で論理的な基準を維持する
適合するとされる仕事
- 管理職
- 会計士
- 警察官
- 軍人
- コーチ
- 裁判官
- 銀行員
ESTP:起業家
特徴
- 自発的、今この瞬間を生きる
- 問題解決時には理論的な説明よりも行動を優先する
- 美しさと素材の快適さを楽しむ
- 実践しながら学ぶ
適合するとされる仕事
- セールス(営業)
- マーケティング戦略家
- 起業家
- 緊急対応サービス(コールセンター、ホームセキュリティ)
- クリエイティブディレクター
- アートディレクター
- 経営者
ESFJ:領事官
特徴
- 協調性があり、誠実で、親切です
- 環境の調和を大切にします
- 自分の貢献に対する感謝を望んでいる
- 他の人と協力してタスクを効率的かつ正確に完了することを楽しむ
適合するとされる仕事
- 教育者
- ヘルスケア
- カスタマーサービス
- 経理
- 人事担当
- アカウントマネージャー
ESFP:エンターテイナー
特徴
- 他の人たちと働くことを楽しむ
- 自発的で、新しい人や環境に簡単に適応します
- 現実的、社交的、受容的
- 他の人と一緒に新しいスキルを試すときに最も効果的に学ぶことができます
適合するとされる仕事
- エンターテインメント
- イベント企画
- 観光業(ツアーガイド)
- セールス(営業)
ENTJ:指揮官
特徴
- 長期的な計画と目標設定を楽しむ
- 多くの場合、十分な情報を持ち、よく読んでおり、自分の知識を他の人と共有することに熱心です
- 熟練した問題解決者
- すぐにリーダーシップを発揮し、自分のアイデアを積極的に共有する
適合するとされる仕事
- 経営者
- 企画立案者(プロジェクトマネージャー)
- 法務
- コンサルタント
- アナリスト
- 営業職
ENTP:討論者
特徴
- スマートで率直で刺激的
- 問題を解決するときに機知に富む
- 他人の気持ちを読むのが上手
- ルーティンは退屈だと感じ、物事を行うための新しい方法を見つけることが多い
適合するとされる仕事
- 起業家
- 発明家
- マーケティング戦略家
- ソフトウェア開発者
- ファイナンシャルプランナー(FP)
- ビジネスコンサルタント
ENFJ:主人公
特徴
- 共感力があり、責任感があり、忠実である
- 他人の感情、ニーズ、動機に同調する
- 多くの場合、個人やコミュニティの成長の触媒として機能します
- 賞賛にも批判にも敏感に反応する
適合するとされる仕事
- 教育者
- カウンセラー
- 人事管理
- セールスマネージャー
- 公務員
ENFP:運動家
特徴
- 温かく、熱心で、想像力豊か
- 他人からの肯定を求める
- 感謝とサポートを提供することに熱心です
- 自発的、柔軟、即興演奏ができる
適合するとされる仕事
- イベントプランナー
- Webデザイナー
- フォトグラファー
- PR担当者
- マーケティング戦略家
- 心理カウンセラー
- 教育者
まとめ(診断おすすめサイトもご紹介)
いかがでしたでしょうか?
自己分析がまだの方はこちらの無料診断ページを参考にしてみてください。
■16Personalities(新規タブへ遷移します)
https://www.16personalities.com/ja
■The Personality Lab(新規タブへ遷移します)
https://www.thepersonalitylab.org/?gad_source=1&gclid=Cj0KCQjwn7mwBhCiARIsAGoxjaKA_2T8QG0QVeWmZE4rlwJKUJJkmTLUaK99RNtbstp5Qg5hRO6cLrcaAhtiEALw_wcB
診断を1度で終了してしまうのはもったいないと筆者は考えます。
もし時間に余裕があれば3回はテストしてみてください。
具体的には下記3種類です。
- 直感で選択
- 周りからのイメージで選択
- あなたがなりたい自分を想像して選択
ツールはあくまでもツールでしかありません。
大切なのはあなたがその結果を受けてより幸せになれるような選択をし行動をしていくことです。
好きを仕事にしたいのであればどういった価値観や動きが必要なのか、夢をかなえるためにはどういった考え方が重要になってくるのかを考えるために使ってください!
人生に転機が訪れた時、誕生日を迎えた時、同窓会に行って旧友と久しぶりに会った時、
憧れの人と出会った時、転職したとき、自分の成長を振り返ってみたくなった時、
このツールを使うことであなたの理想へ一歩でも近づけられることを願います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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今日が人生で一番若い日です!それでは今日も良い一日を!